保険証の規定を削除することなどについてパブリックコメント(意見募集)の結果が8月30日、公表されました。
パブコメには、合計53,028件の提出があり、厚労省の担当者によると「反対」する意見が大半だったのことです。
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令案に関する意見募集の結果について
(現行の被保険者証は継続するべきというご意見)
・マイナンバーカードの普及が進まないなか、現行の被保険者証を廃止するとマイナンバーカードを持たない者が保険診療を受けられなくなる懸念がある。
・カードリーダーでの医療機関の受付に不慣れな方が多く、窓口で説明するスタッフが必要になるなど、医療機関窓口の負担が増えている。
・マイナンバーカードに被保険者証の機能を一体化すると、マイナンバーカードを常時携帯することになり、子どもや高齢者が紛失するリスクがある。
・資格確認書の発行のために、現行の被保険者証を残せば生じないコストがかかる。
・身体障害のある方など、資格確認書の申請を行うことができない場合がある。
(マイナンバーカードと被保険者証の一体化に反対というご意見)
・任意で作成する個人番号カードに、保険診療を受けるために必要な被保険者証の機能を持たせるべきではない。
・他人の情報が誤って紐付けられているなど、電子資格確認のシステムにはトラブルが多い。個人情報が漏洩するのではないか。
・高齢者等の通院においては、家族やヘルパーが付き添う場合も多く、代理で受付に並んで手続を行うこともあるが、本人の顔認証が必要となると負担が大きい。
<関連報道>
【毎日新聞】8月30日
マイナ保険証移行のパブコメに5万件超 「情報漏えい」など懸念多く | 毎日新聞 (mainichi.jp)
【共同通信】8月30日