【9月13日河野大臣記者会見】マイナンバー総点検は不十分だった! 点検対象外で新たな紐づけミス可能性を認める

長野県で新たに60件のマイナンバー紐づけミスが確認されました。保団連は、9月13日のデジタル大臣記者会見において、昨年秋のマイナンバー総点検において点検対象が限定された結果、新たな紐づけミスが見つかったのではないかと指摘し、今後の対応を尋ねました。河野太郎デジタル大臣は、昨年秋の総点検で「紐付け方法が適切であると判断されて点検対象になっていなかった自治体あるいは事務」があること、「情報の転記ミスあるいは届出の時に間違ったマイナンバーを書いているというような誤りは、人間が介在する以上存在いたします」と述べ、点検対象とならなかった自治体・事務でマイナンバー紐づけミスがあることを認めました。

 

<デジタル大臣会見の質疑>

保団連

マイナンバー情報の新たな紐付け誤りについて、長野県が9月10日に、マイナンバー紐付け誤りが新たに60件見つかったと公表しました。昨年秋にデジタル庁が中心となって行われたマイナンバー情報総点検では、長野県の紐付け誤りは1件のみでした。今回、長野県が独自に点検対象を広げた結果、60件に膨らんでおります。長野県と同様に、全国の全ての自治体で総点検を実施した場合、新たな紐付け誤りが多数出てくると想定されます。ご認識、ご見解をお伺いします。

河野大臣

昨年のマイナンバー情報総点検では、マイナポータルで閲覧可能となっていた全ての情報について、紐付け方法の実態を確認して、紐付け方法が基本4情報で当てていないなど適切でないと判断された自治体については、個別データの点検を行って、紐付け誤りを解消してもらうという対応をいたしました。一方、その時に、紐付け方法が適切であると判断されて点検対象になっていなかった自治体あるいは事務においても、情報の転記ミスあるいは届出の時に間違ったマイナンバーを書いているというような誤りは、人間が介在する以上存在いたします。そのため、総点検終了後においても、紐付けの誤りを可能な限りゼロにしていく取組を行っていただいております。具体的には、人為的なミスに対応するために、申請時の本人確認を徹底する、あるいはなるべくマイナンバーカードから直接読み取るなど人手を介在させない方法に変えていくということを検討、それから通常業務の中で定期的にマイナンバーを確認する。更新がある事務については更新時にマイナンバーカードの確認を徹底する。更新の時機のない事務については、今回の長野県のように、業務システムに登録されているデータと住基ネットのデータを照らし合わせて確認作業を行うこととしております。今回の長野県の例も、そもそも申請の書類の番号が間違っていた、あるいは入力のミスがあった、デジタル・アナログに関係なく誤りを完全にゼロにすることは難しいと思いますが、ゼロに近づけることはできると思います。長野県の取組も、この取組の一環でやっていただいていることで、既に全ての自治体に対してガイドラインを出しているところでございます。引き続き自治体と連携して、情報の正確性の確保に努めてまいりたいと思います。

保団連

長野県の事例があると他の自治体でもあるのではないかと思われます。点検については自治体に任せるということで良いのか。今後の各自治体に対して予定されているアナウンスなどございましたらお願いします。

河野太郎デジタル大臣

先程申し上げましたとおり、更新のある事務については更新時にマイナンバーカードで確認を徹底してもらい、更新の時機のない事務については今回のような確認作業をやっていただいております。既にガイドラインを出しております。

 

 

参考

河野大臣記者会見(令和6年9月13日)|デジタル庁 (digital.go.jp)