保団連は11月5日、デジタル大臣記者会見に参加し、①25年3月に一体化されるマイナ免許証では免許証は残るのにマイナ保険証は保険証が廃止される。両社の対応の違いについて②マイナ保険証の利用登録解除を広く国民に広報すべきでないか③国家公務員のマイナ保険証利用率が国民より低い問題(デジタル庁は16%)について質問しました。
平大臣からは、利用登録解除について広報強化しているとの回答がありました。マイナ保険証は運用開始から3年が経過したので保険証を廃止するが、マイナ免許証はこれから議論との見解を示しました。
デジタル庁職員をはじめ国家公務員のマイナ保険証利用が国民より低調であることについて、「デジタル庁職員は適用力が極めて高い」と述べましたが、利用率が低調な理由・背景には言及しませんでした。
保団連から「運用開始から3年経過しても利用率が13%と低調なまま」「回答医療機関の7割で何らかのトラブルがあった」「12月2日は延期すべきではないか」との指摘しましたが、デジタル大臣からは「12月2日ですぐに保険証が使えなくなるわけではない」との答弁に留まりました。
<平大臣記者会見(令和6年11月5日)>
保団連
マイナ免許証が3月24日から開始されるが、一体化は任意で従来の運転免許証も引き続き使用できる。マイナ保険証も任意なのに、保険証はなぜ廃止されるのか?
マイナ保険証の利用登録を解除すれば資格確認書がもらえるが、マイナ保険証を解除できることをデジタル庁として広く国民に知らせないのか?
国家公務員の9月のマイナ保険証利用率が13.58%であったことが公表されたが、なんと国民全体のマイナ保険証利用率より0.29%低い結果となった。デジタル庁を含む内閣府本省支部は16.06%とそんなに高くない。マイナ推進する立場のデジタル大臣としての考えは?
平デジタル大臣
マイナンバーカードと保険証の一体化は今後ですね施行される予定になっています。マイナ保険証は既に3年前から運用しているのでマイナ免許証と状況が異なる。それと以前も述べたが、いわゆる経済規模や母数が全く違なるのでマイナ保険証はしっかり進めていきたい。今後、マイナカードの機能がスマホ搭載になる。運転免許証とマイナカードの一体化はデジタル化の観点からさらに議論を進めていきたい。
保団連から「マイナ保険証の利用登録解除手続きの広報をもっとしっかりやるべきじゃないか」との指摘を受けたが、確認したところ厚労省やデジタル庁のホームページにも解除を案内している。よくある質問FAQでもかなり上位に回答を示している。
ずった下にスクロールしないと出てこないみたいな意図的なことではなくてかなり上位に案内をしている。デジタル庁のマイナンバー総合フリーダイヤルにお問い合わせがあったときにも案内している。
マイナ保険証の利用率が低いとの指摘について、着々と増えているものの、当然満足いく数字ではないと思う。しっかり省内含めてまた政府全体含めて、あと医療現場での利用されるよう周知徹底呼びかけたい。
保団連
2021年からマイナ保険証が運用開始されて3年も経過したが、利用率はまだ13%に留まる。医療現場のトラブル調査では7割の医療機関が何らかのトラブルがあると回答している。不安払拭対策やいろんな改良を実施いただいていることには大変感謝しているが、デジタル庁職員の利用率が5割を超えない状況の中で、12月に現行の健康保険証を新規発行停止するのはいかがなものか。実際のところ延期した方がよいのではないか。ほんとにこのまま突入するのか?
平デジタル大臣
デジタル庁職員を抽出した利用率は多分取れてないと思うが、基本的にはデジタル庁職員は適応力が極めて高いので、何の心配もしていない。その上でやっぱりこういうふうな制度変更に日本人の対応能力が極めて高い。12月2日になったから突然あれも使えないこれも使えないという世界が訪れるわけではないので、保団連の意見もよく聞きながらしっかり広報を務めていきたい。