月刊保団連2024年12月号

特集「高齢者の社会的孤立 ~社会的フレイルを防ぐために~」

2019年、国は「健康寿命延伸プラン」を策定し2040年までに男女ともに健康寿命3年以上の延伸を掲げた。具体的な取り組みの1つとして「介護予防・フレイル対策、認知症予防」が位置付けられている。この間地域では高齢者の社会参加が増えてきていたが、コロナ禍による外出自粛の長期化により外出機会や交流が減少、潜在化していた高齢者の社会的孤立、経済的困窮が顕在化した。加齢に伴い社会とのつながりも希薄化する。それによって生じる独居や経済的困窮の状態、いわゆる社会的フレイルがあると、身体的フレイルがなくても要介護のリスクが高くなると言われている。社会との関わり方は個人によって様々であるが、高齢者が心身の健康や経済的理由から望まない孤立へと陥らないような支援と対策が急がれる。