月刊保団連2024年5月号

特集「子どもとデジタル社会」

もはや、デジタル技術なしで私たちの生活が成り立たなくなりつつある中で、ネット利用の低年齢化が進み、教育の現場にもデジタル化の波が押し寄せている。従来の紙媒体の教科書ではできなかった立体的な表現が可能となるなど、学習の上で一定のメリットは見られる一方で、アプリを使った嫌がらせやいじめなど、端末の不適切な利用も起きており、リテラシー教育の充実が課題となっている。また、デジタル機器の普及とともに子ども同士のコミュニケーションにも大きな変化が見られ、心身の発達上、無視できない兆候も現れている。時代の変化の影響が敏感に反映されやすい子どもたちに今、何が起こっているのか。デジタル社会における子どもの健全な成長を考える。

人類の進化と教育の原点
情報化時代に私たちは何を失ったのか

山極 壽一

コンピュータは学びを向上させるのか?
GIGAスクール構想で一変した教室の風景

佐藤 学

子どもたちの「キャラ化」は何を意味するのか?
──ネット社会の光と影

土井 隆義