月刊保団連2024年6月号

特集「ゲノム時代の今とこれから」

近年、病気の診断や治療に遺伝情報を活用する「ゲノム医療」が広がりつつある。中でも、がん治療での実用化が加速しており、2019年には「がん遺伝子パネル検査」が保険適用された。ゲノム情報はその実績を上げるために多くのデータ蓄積を必要とすることから、遺伝ビジネスにおけるプライバシーの保護や遺伝情報による差別防止など、適切な対応が求められている。2023年6月に成立した「ゲノム医療推進法」は遺伝情報による差別が生じないよう定めているが、そこに罰則規定はなく実効性には懸念も示されている。命を操る技術とも言えるゲノム医療は、患者一人一人に合った治療法や薬の開発など、さまざまな場面での応用が期待されている。しかし、そのためには患者が安心して医療を受けられる環境が整備されなければならない。医療者としてどう向き合うべきかを考える。

文化

郷土玩具の輪郭線 再発見された《遊び》のデザイン 第3回 民藝運動のグレーゾーン

軸原ヨウスケ

経営

【経営・税務誌上相談】保険医休業保障共済保険

益子良一