特集「ラジオで伝わる暮らしと医療」
2025年3月は、日本でラジオ放送が始まってから100年の節目を迎える。戦時中は国民を扇動するなど、新しい時代のメディアとして大きな影響力を発揮してきたが、テレビの普及などによりメインストリームから外れることになった。しかし、近年、ラジオが再評価されてきており、スローメディア、親密なメディアとして独自性を発揮するようになっている。病院におけるホスピタルラジオは医療コミュニケーションのひとつのあり方として注目されており、災害時のラジオ放送は手軽な情報源としてだけではなく、被災者に寄り添うメディアとしての可能性が認識されている。また、大阪府保険医協会と兵庫県保険医協会による医療番組づくりからは、医療運動におけるラジオの可能性も見えてくる。