月刊保団連2025年4月号

特集「追いつめられる歯科医師たち」

2024年度歯科診療報酬改定に対して、全国の歯科医療現場から「本当にもう限界だ」との悲鳴が上がっている。今後も診療報酬改悪が続くようであれば、歯科医療機関は経営を維持できず、保険診療の枠内で最低限必要な治療さえ行えない状況となりかねない。また、十分な歯科医療費が充当されないために、歯科治療に欠かせない補綴物を作製する歯科技工士のなり手不足にまで陥っている。全国の保険医協会・医会の協力を得て2024年に実施した、歯科会員を対象にした歯科会員アンケートと、全国の歯科技工所(士)アンケート結果からはさらなる事態の深刻さが見て取れる。歯科医師の当たり前の使命である患者・国民の歯の健康を守ることが、国の政策により阻害されている実態を明るみにする。必要な診療報酬を求めて、改めて世論に訴えを起こしていく。

2024年度診療報酬改定に係る歯科会員アンケート 「閉院を検討」は前回の2倍に

 

全国保険医団体連合会歯科社保・審査対策部/加藤 開

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