スマホ搭載のマイナ保険証利用 厚労大臣「医療機関に一律に義務付けない」

保団連は6月24日の厚労大臣記者会見で、スマホに搭載されたマイナ保険証の今後の取扱いついて質問しました。

福岡厚労大臣は、「7月から一部の医療機関等で実証事業を実施する。実証事業で窓口で円滑に資格確認ができるか検証を行った後に、9月頃より環境が整った医療機関等から順次、スマートフォンに搭載されたマイナ保険証の利用を開始する」と回答しました。保団連からは、現時点ですぐに利用できるとの誤解がないよう医療機関・国民に周知して欲しいと要望しました。

また、スマホに搭載されたマイナ保険証の読み取り機が現在の顔認証付きカードリーダーとは別に必要となる点について、保団連は、スマホ読み取りのためのカードリーダーの設置は義務化されておらず、医療機関の任意選択によることの確認を取りました。

福岡大臣からは、「環境が整った医療機関等からスマートフォンに搭載されたマイナ保険証の利用を開始するものであり、この段階で全ての医療機関等で対応を一律に義務付けるものではありません。」と答弁しました。

6月24日厚労大臣記者会見
保団連:
今日からiPhoneにスマホ用電子証明書が搭載されるとの報道を受けて、マイナ保険証として受診時に、すぐに利用できるとの誤解が生じることを懸念しています。読み取りに一部機種しか対応していないことや、今後予定される実証実験を踏まえて導入されるというスケジュールも含めて、周知が不足していると考えますがいかがでしょうか。また、スマホ読み取りのためのカードリーダーが、顔認証付きカードリ-ダーとは別に必要とされていますが、医療機関への周知や、医療機関の設置は義務ではないということなどについて、どのように考えられているかについて、医療機関についても周知すべきではないかと考えていますが、いかがでしょうか。
厚労大臣:
スマートフォンへのマイナ保険証の搭載については、本日、iPhoneへのマイナンバーカード機能の搭載が開始されることを踏まえ、Androidも含めて、本年7月から一部の医療機関等において実証事業を実施していくとしているところです。この実証事業において窓口で円滑に資格確認ができるか検証を行った後に、9月頃より環境が整った医療機関等から順次、スマートフォンに搭載されたマイナ保険証の利用を開始することを想定しています。医療機関等の対応については、環境が整った医療機関等からスマートフォンに搭載されたマイナ保険証の利用を開始するものであり、この段階で全ての医療機関等で対応を一律に義務付けるものではありません。いずれにしましても、スマートフォンでマイナ保険証を利用する上での周知も含め、国民の皆様が広く利用できる環境の整備に取り組んでまいりたいと思います。
保団連:
スマホのみを用いて、物理的にマイナカードを持ち歩かなくなることによるトラブルを一番懸念しておりますので、今すぐにではないにしても、9月以降、是非、そういう国民に対しての周知も含めて、医療機関とともにお願いしたいと思っております。