【声明】旧姓の通称使用法制化ではなく選択的夫婦別姓の導入を

2026年4月13日

保団連女性部(玉川尚美部長)は、選択的夫婦別姓について部長声明を発表し、高市早苗首相、平口洋法務大臣に送付しました。

旧姓の通称使用法制化ではなく選択的夫婦別姓の導入を

2026年4月10日
全国保険医団体連合会女性部部長 玉川尚美

高市早苗首相は、今国会に、婚姻後の旧姓の通称使用の法制化に関する法案の提出を検討するとしている。自民党と維新の会の連立政権合意書でも、「社会生活のあらゆる場面で旧姓使用に法的効力を与える制度を創設」するために、法案を26年通常国会に提出するとしていた。

私たちは、女性医師・歯科医師の就労環境改善、ジェンダー平等推進の立場から選択的夫婦別姓の導入を求めている。
夫婦同姓を強制する現行制度の最大の問題点は、事実上、女性に対して婚姻による姓の喪失を強要している点にある。人は社会から姓と名によって個人として識別されるのであり、自分の意に反して姓の変更を強制されることはアイデンティティーの喪失につながり得る。通称使用が法制化されたとしても、婚姻により本来の姓を失うことに変わりはなく、問題の根本解決にはなり得ない。

そもそも、1996年に法制審が選択的夫婦別姓を答申した際には、通称使用の拡大は問題の根本解決にならないことや、社会に混乱をもたらすことなどを理由として、選択的夫婦別姓に替わるものではないとされている。政府は国会でも、通称使用の拡大は選択的夫婦別姓導入までの暫定的な措置と答弁している。

夫婦同姓を法で強制している国は、世界でも日本のみで、国連の女性差別撤廃委員会からは制度改正をたびたび勧告されている。また、婚姻により、自身の姓を使い続けたいと願う女性の選択を事実上阻んでいる現行の制度は、男女平等を謳う日本国憲法14条、家庭生活における個人の尊厳と両性の平等を定めた憲法24条に反する。政府は、夫婦同姓の強制によるアイデンティティーの喪失に悩む人々の声に応え、選択的夫婦別姓制度を早期に実現すべきである。