【高額療養費の再値上げ】日弁連意見書(引き上げ反対)に対する大臣の見解は?

2026年10月6日

保団連

高額療養費の自己負担引き上げについて質問します。 9月25日に日弁連が提出した意見書では、今年八月引き上げの影響を十分踏まえることなく、27年8月の更なる見直しを実施することは許されない。27年8月の引き上げは、憲法25条の生存権及び憲法13条を棄損することがないように、特に慎重に検討されなければならないとし、改正省令案に反対するとともに、 27年8月の引き上げはゼロベースで慎重に再検討すべきとしています。 同意見書に対する大臣の見解をお伺いします。

また、年間収入 200万から400万の層では、自己負担月額上限の月の手取り額から食費、居住費、水道光熱費などの生活に必要不可欠な支出を引いた残額支払い余力の約60%から95%に達し得るとされる手取り額の大半を上回る短期集中的な負担を強いられ、深刻な生活破綻に陥る可能性は多数生じると指摘していますが、 200万から400万の治療費の支払い余力についてどのように認識されておりますか。 27年8月の再値上げで治療中断が生じないという根拠をお示しください。

上野厚労相

お尋ねの日弁連の意見書ですが、 9月27日までに実施したパブリックコメントに対し寄せられたものだと承知しています。この高額療費制度の見直しにつきましては、先般の国会でも様々なご議論をいただいたところでございますが、令和 8年の 8月分、そして令和 9年の 8月分の見直しをパッケージとしてご審議をいただいた上で、健保法の改正案及び予算を可決いただいたものと承知しております。

本年 7月に公表させていただきました政令改正によって一体的に措置をしたところでございます。令和9年8月の施行に向けて必要な準備を進めていきたい。

なお、今回のパブリックコメントは省令改正でありまして、中身は様式等の改正でありますので、そのことにつきまして、付言させていただければと思います。また、 2つ目のご質問ですが、年間収入 200万円から 400万円程度の方の生活費への影響に対するご指摘なんですけれども、すみません、ちょっと出典や具体的な算出方法が明確ではないので、これについてコメントすることは差し控えたいと思います。

その上で、今回の見直しに当たり、厚労省におきましても WHO の定義を前提に、いわゆる破滅的な医療支出の議論を念頭に置いて、家計調査のデータを活用して、支払い能力と医療費支出の関係を整理した資料を専門委員会にお示しをして議論を交えてきたところであります。 このような議論を踏まえまして、今回の見直しでは、新たに年間上限、これを創設することといたしました。 マクロベースで見た場合には、年収 200万未満を除いた全ての階層で、年間の医療費が支払い能力の40%を超えないということが確認をされているところであります。また、年収 200万未満の方につきましては、多数回該当の金額を引き下げることとしているところであります。 今回の見直しには、制度の持続可能性の確保の観点から、主に療養期間が短期の方に追加の負担をお願いをする。このことは確かでございますが、一方で、今申し上げましたように、長期療養者の方、あるいは所得の低い方へのセーフティネット機能の強化ということも盛り込んでおりますので、こうした見直しのいい内容、これを国民の皆さんにこれからも十分ご理解いただけるように、引き続き丁寧に説明をしていきたいというふうに考えております。

保団連

年収200万から 400万の方、例えばがんで治療中の方において、今回の月額上限は引き上がりますので影響があります。 とはいえですね、大臣の兼ね合い、受診抑制は全ての所得階層において受診抑制は想定されてないと繰り返し述べられていた。今の答弁は、受診抑制や治療中断は引き続き想定されていないという理解でいいのかということと、あと 27年8月の引き上げが終了した後に事後検証するとおっしゃっていますが、現時点でどのように検証していく考えがあるのか、もし具体的なことがあれば、結構値上げされた後に、実際薬を手控えたり、治療中断とか様々な影響、健康上の影響が想定されますので、それについてもしも言及いただけることがあればですね、その 2点についてお願いします。

 

上野厚労相

必要な受診は想定をしていないということでありますが、当然ですね、必要な受診をしていただくのは大前提だというふうに思っておりますのでそのようなことがないように、しっかり今回の制度の見直しを実施等について周知徹底をしていきたいというふうに思っております。 2点目ですね。 もう1回。

 

保団連

受診をしていただくのは当然なんですけど、経済的に受診抑制せざるを得なくなるんではないかという指摘をさせていただいて、それに対して「想定はされてない」とおっしゃってたので、想定されていないのか、受診勧奨をしていきたいのかがちょっと曖昧な答弁でしたので、 1点目についてもう一回お答えいただきたいのと、 2点目については事後検証する、一連のパッケージで値上げをして、事後的に受診抑制の動向を把握するとか検証するということをおっしゃってたり、附帯決議をその後守っていきたいとおっしゃってるんですけど、具体的にどのように検証されていくのかっていうのが観点がないと、実際影響どうだったかって評価できないと思って。 それはちょっと今この瞬間にお答えづらいかもしれませんが、当事者からするとですね、日々苦しいわけですから、受診抑制があったかどうかの検証をどのようにしていく考えがあるんでしょうかというのが 1点ですね。

 

上野厚労相

2点目ですけれども、これはパッケージで年間の措置を取りまとめさせていただいておりますので、基本的にはこの2年分の引き上げというのを前提にしてですね、その後検証していくことが基本だというふうに考えております。 その具体的な手法については、これから十分検討していきたいと考えておりますが、様々なデータが出てくると思いますので、そうしたものをしっかり把握をして、どういった影響があったのかということを精緻に検証していければというふうに思います。1点目の点でございますが、必要な受診を受けていただくというのは当然のことだというふうに思っておりますので、先ほど申しましたように、制度の趣旨、長期的にはセーフティネット機能をより強化をして、安心して医療を受けていただけるような環境作りに取り組んでいくことなどを含めまして、しっかりと今回の制度の趣旨について周知徹底をしていきたいというふうに思っておりますし、またそれぞれいろんな相談もひょっとしたら自治体レベル等であろうかと思いますので、そうした状況についても、できる限り把握できれば、把握したら把握していくことが必要かと考えております。

 

保団連

受診抑制を想定していないのではなく、受診抑制を想定したくない、受診をぜひしていただきたいという理解でよろしいですか。そこがはっきりしないので。

 

上野厚労相

必要な受診が受けられないということを前提に、制度設計しているわけではありません。