千葉県保険医協会は9月17日に、25年8月以降の医療現場でのマイナ保険証トラブル調査を公表しました。9割の医療機関で何らかのトラブルが報告されました。
マイナ保険証に関する業務・トラブルへの対処などで7割の医療機関が負担を感じています。
実施期間:2025 年8月23 日~9月16 日の25 日間
実施方法:調査票をFAXで3,814 名(医科1,862 名、歯科1,952 名)に送信
有効回答数:1,045 件(回答総数は1,057 件。重複回答等を除く処理を行い、有効回答数を算出した)。
回収率:27.4%。(内訳:医科有床診療所(病院含む)72 件、医科診療所(無床)640 件、歯科診療所329 件、無回答4 件)
92.4%がトラブル
「医療機関の窓口で発生している下記の事例はありますか(問6・N=1004 件)」のうち、「特にトラブルはない」は76 件にとどまり、何らかのトラブルを報告した医療機関は928 件でした。
主なトラブル事例は、「資格情報が無効 」(411 件)、「カードリーダーの接続不良・認証エラー 」(410 件)、「●(くろまる)で出る」( 741 件)、「名前や住所の不一致 」(224 件)、「有効期限の切れたマイナ保険証での受診」( 297 件)、「資格情報のお知らせのみ持参」( 427 件)でした。
割合で見ると「有効期限切れのマイナ保険証での受診」が、32%、「資格情報のお知らせののみ持参」が46%と増加しています。
72%が保険証、68%が資格確認書でトラブル対応 14%で「いったん10割負担」
「マイナ保険証で資格確認できなかった際、どのように対応しましたか(問8、N=990)」について、「保険証で確認した」が 721 件、「資格確認書で確認した」が 680 件、「資格情報のお知らせで確認した」が 313 件、「マイナポータルの画面で確認した 」が135 件だった。資格情報が記載された券面でのトラブル対策が引き続き有用であることが示されました。「いったん10 割負担いただいた」が138医療機関・約14%で確認されました。
75.7%が負担感じる
「マイナ保険証に関する業務、トラブル対応への負担感(問9、N=1017件)について、「とても負担を感じる」(22.5%)、「負担を感じる」(53.2%)と合わせて75.7%が負担に感じています。
負担を感じた内容は、「受付の対応が増す 634 件」、「機材や通信のトラブルへの対応 517 件」、「設備の費用負担 166 件 」、「発熱外来での資格確認(動線の確保など) 169 件」となりました。
参考
トラブル事例(複数回答可)
□資格情報が無効 411 件
□該当の被保険者番号がない 97 件
□名前や住所の不一致 224 件
□●(くろまる)で出る 741 件
□カードリーダーの接続不良・認証エラー 410 件
□限度額認定に誤りがあった 57 件
□負担割合の齟齬 101 件
□他人の情報の紐づけ 12 件
□有効期限の切れたマイナ保険証での受診 297 件
□「資格情報のお知らせ」のみ持参 427 件
□窓口での待ち時間増による患者さんからのクレーム 46 件
□特にトラブルはない 76 件
問8 マイナ保険証で資格確認できなかった場合の対応(複数回答可)
□保険証で確認した 721 件
□資格確認書で確認した 680 件
□「資格情報のお知らせ」で確認した 313 件
□マイナポータルの画面で確認した 135 件
□過去の来院情報をもとに確認した 305 件
□患者さんに被保険者資格申立書を渡し、記入してもらった 41 件
□いったん10 割負担いただいた(件数: 件) 138 件
□その他
回答状況
有効回答数は、1,045 件(回答総数は1,057 件。重複回答等を除く処理を行い、有効回答数を算出した)。回収率は、27.4%。
(内訳:医科有床診療所(病院含む)72 件、医科診療所(無床)640 件、歯科診療所329 件、無回答4 件)