【記者会見】厚労相「医療機関に電子カルテ導入の義務はない」 

2026年7月21日

昨年12月に改正医療法が成立し、2030年末までに電子カルテ普及率を100%とするという政府目標が規定されました。これにたいして医療機関からは、「電子カルテを導入していない場合には、費用を負担して導入しなければならないのか」「対応できない場合には閉院せざるを得ないのか」など不安の声が上がっています。

保団連は7月21日の厚労大臣会見で、電子カルテ導入の義務化について質問し、電子カルテの導入、政府が開発中の標準型電子カルテ導入版、政府が準備している標準仕様に準拠した電子カルテの認証制度のいずれについても、医療機関に何等かの義務を課すものではないことを確認しました。

 

上野大臣会見概要 |令和8年7月21日|大臣記者会見|厚生労働省

保団連

電子カルテに関して、3点お伺いしたい。

①昨年の臨時国会で成立した医療法等改正により、2030年までに診療録を電子化した電子カルテの導入が医療機関に義務付けられたのか。

②政府が開発中の標準型電子カルテ導入版は診療録を電子化した電子カルテではなく電子カルテ情報共有サービスの利用をスムーズに行うためのアプリであり、医療機関への導入は義務付けられていないという理解でよいか。

③医科診療所や中小病院向けに、標準仕様に準拠した電子カルテの認証制度が準備されているが、標準仕様に対応するために既存の電子カルテを改修しないといけないのか。標準仕様に対応しないことによる不利益はあるのか。

 

上野厚労大臣

①先の臨時国会で成立した医療法等改正により、地域医療介護総合確保法に、電子カルテ普及の目標達成についての規定が盛り込まれた。この目標達成の義務は政府に課されたもので、医療機関に電子カルテ導入を義務付けるものではない。

②現在開発中の標準型電子カルテ導入版は、紙カルテを使用している診療所でも利用できるよう、シンプルな画面設計とし、電子カルテ情報共有サービスによる情報連携が行えるようにする予定だ。これについても、医療機関に導入を義務付けるものではない。

③本年3月に公表した電子カルテの標準仕様は、電子カルテベンダー向けに示したものであり、電子カルテを導入している医療機関に対して、システム改修や更新を求めるものではない。医療機関が現在使用している電子カルテを継続して利用することは可能だ。標準仕様は、全国的な情報連携ができる、セキュリティのチェックができるなど、メリットは大きいので、これに準拠した電子カルテを使用していただくことが望ましいと考えている。