8月1日からの高額療養費の外来特例引き上げに伴い、年金収入のみで住民税非課税だったがん治療中の患者さんから、今年から住民税が課税となり「医療費の思わぬ負担増でびっくり。到底払えない」との悲鳴が寄せられています。がん患者の収入は公的年金収入のみで昨年まで住民税非課税のため、外来特例の上限は月額8000円でしたが、高い治療費も払い続けられました。ところが、物価上昇を受けて公的年金額が引き上がり、今年6月から非課税から課税になったとのことです。
住民税の課税状況を基準としているため、外来特例の負担上限額が月額8000円から22000円に約3倍に増加したことになります。
わずかな年金額の引き上げで住民税が課税扱いになり、「高額療養費だけでなく、介護保険料なども一気に引き上がり、手元のお金は減った。」「物価高騰の上に、医療費の負担が3倍化したのはとても厳しい」と訴えています。
なぜ非課税から課税に 名目年金増加の一方で住民税の基礎控除は変更なし
公的年金のみで暮らす65歳以上の単身者は、年金収入155万円以下が住民税非課税となる。65歳以上には公的年金等控除110万円が適用されるため、「155万円 − 110万円 = 合計所得45万円」となり非課税基準に収まります。
年齢・世帯 公的年金等控除 年金収入の目安
65歳以上・単身 110万円 155万円以下
65歳以上・夫婦2人 110万円 211万円以下
物価高騰を受けて所得税(基礎控除、給与所得)の控除は引きあがりましたが、住民税の基礎控除は45万のまま据え置かれました。年金収入のみの世帯の非課税ラインは2026年度も2027年度も155万円のまま変わりません。
その一方で物価に連動して名目年金が4年連続引き上げられていますが、住民税控除額そのものは変化していないので非課税の限度額を超える年金生活者が出ています。
国民年金中心の世帯に甚大な影響
厚生年金の平均受給額は月14万円台で年収に直すと170万円前後になるため、単身の厚生年金受給者は非課税に当てはまらないケースが多く、非課税世帯になりやすいのは国民年金中心の世帯となります。
参考


