
保団連は8月4日の大臣会見で高額療養費の算定基礎となる標準報酬月額の特例措置について質問しました。
質問は3点
①高額療養費の負担限度額の算定基礎となる標準報酬月額の特例措置が示されたが、就労調整が条件とされているが病気で離職した場合、特例は適用されないのか?
②同特例は保険者に通知されたが、就労調整を取り交わす事業者や労働者など広く周知が必要ではないか?
③被用者保険だけでなく、国保加入者や自営業者向けに特例措置は講じられないのか?
上野厚労相は①と②に関して「標準報酬月額の特例措置は、療養等と仕事の両立支援の観点から就労調整を実施している被保険者を対象に実施する」、「国民健康保険では被用者保険と異なり、前年度所得に応じて保険料を賦課する仕組みとなっている。 この場合に、例えば非自発的失業者は、本人の指定申請に基づき前年の給与所得を100分の30と見なして保険料の算定等を行うという軽減措置が設けられている」と答弁しました。
また、上野厚労相は③について「国保は前年度の所得、これは税の情報に基づいて、前年の所得の状況を把握した上で保険料を賦課する仕組となっている。現段階で制度的にどれだけ変動したか、毎月所得の変動額とかを把握するのは難しい 」と答弁しました。
保団連は「自営業者は前年度の確定申告に基づく収入で評価されるため、大病され収入が減少した場合、高額療養費の所得区分減額措置が受けられないという声が多く寄せられていた。改善をぜひ検討してほしい」と要望しました。要望に対し、上野厚労相は「現段階で制度化するのは少々困難だ。ただ、そのような場合でもどういったことが考えられるかは考慮していかなければいけない」との考えを述べました。
参考記事
【保団連要望が実現】病気等による収入減を高額療養費の所得区分に速やかに反映する特例措置が令和9年1月から実施されます – 全国保険医団体連合会
上野大臣会見概要 |令和8年8月4日|大臣記者会見|厚生労働省
保団連
高額療養費の負担限度額の算定基礎となる標準報酬月額の特例措置が 7月31日に示されました。 保団連も要望していたので、実現いただいたことに感謝申し上げる。 その上で、就労調整が条件とされているが、病気で離職・解雇などの場合、特例は適用されないのか。 同特例は保険者に通知されているが、就労調整を取りかわす事業者、労働者など広く周知する必要はあるのではないか。また、被用者保険だけの取り扱いだが、国保の加入者や自営業者向けに特例措置を講じる予定はないか。
上野厚労大臣
ご指摘の特例措置は、療養、育児、または介護が経済的な負担を伴うだけではなくて、就労の継続を妨げることで家計に影響を与えることに鑑み、療養等と仕事の両立支援の観点から実施するものだ。 今回の措置は、療養、育児または介護を理由として就労調整を行っている被保険者を対象としている。 なお、国民健康保険では被用者保険と異なり、前年度所得に応じて保険料を賦課する仕組みとなっている。 この場合に、例えば非自発的失業者は、本人の指定申請に基づき前年の給与所得を100分の30と見なして保険料の算定等を行うという軽減措置が設けられている。今回の措置は、保険者等に対して通知を発出したが、厚労省のホームページなどでも積極的に広報していきたい。
保団連
失業者は、国保であれば非自発的離職ということで100分の30という減額措置が受けられるという説明だったが、自営業者は前年度の確定申告に基づく収入で評価されてしまうため、大病されて高額療養費の所得区分減額措置が受けられないという声が我々の調査にも多く寄せられていた。ぜひその点も含めてご検討いただきたい。今現在検討中のものがあればご答弁ください。
上野厚労相
国保は前年度の所得、これは税の情報に基づいて、前年の所得の状況を把握した上で保険料を賦課する仕組となっている。現段階で制度的にどれだけ変動したか、毎月所得の変動額とかを把握するのは難しい。現段階で制度化するのは少々困難だと考えている。 ただ、そのような場合でもどういったことが考えられるかということは考慮していかなければいけないと考えている。


