【2024年診療報酬改定】特定疾患療養管理料【廃止】の衝撃④ 患者への影響

「数値目標設定」を一律適用は困難 治療中断の懸念も

患者の就労・生活・社会環境、さらには医師との相性なども含めて、医師が求める治療方針に対して患者が参加・協力できる程度・水準も変わってきます。他職種で連携し治療支援を行うにしても、診療ガイドラインなど医学的モデル(治療行為の手順など)を患者に一律に適用できない、割り切れない患者や現場の実態が厳然としてあります。

また、生活習慣病の初期は自覚症状が薄いため、受診しない/受診を中断する患者も少なくない中、受診時間の融通性を持たせたり、より薬価の低い薬剤や後発品を考慮するなど、医療現場では受診を継続してもらうこと(受診中断者への受診勧奨含め)に努力を払っています。

こうした中、厳密に数値目標を設定し生活習慣管理を求めていくような対応(生活習慣病管理料)を患者に一律に求めた場合、対応できない・馴染まない患者との間で齟齬が生まれ、場合によっては治療の中断に至ることも危惧されます。